はい、それではまた後ほど……
ゆっくり『これ』の事でお話したいですわ。
[ちら、と視線を一度レポートの方に移してから、場を辞すレオナルドを会釈で見送る。>>43
そしてさらりと発せられたフェルゼの言葉に思わずオーレリアはぎょっとした。>>44]
え、ええ、そんな、フェルゼ様。
ご心配には及びませんわ。
お客様にそのようなご迷惑など……
もう少し、ほんの少しだけ休んだら、大丈夫ですから。
お、お薬も頂きましたし。
[しどろもどろになりがら申し出をお断りしようとする。
しどろもどろになってしまうのは、あのような不気味な人形を創り出した男自身に対しても得体の知れない恐怖を覚えてしまうから、というのもあるが、単純にこのフェルゼという人物が夫と違って若くてきれいな男だから、という方が大きい。
このような人種を前にするとどうも、緊張してしまう。
引きつった笑みを浮かべて見せながら、オーレリアは薬を一包口に含み、コップに口付け中身を喉の奥へと流し込んだ。**]
(58) 2018/12/31(Mon) 12時半頃