―― 図書室 ――
[それは、本にまつわる会話>>0:184も終わったあと。
他の人は書庫と呼ぶ、けれどわたしがつい図書室と呼んでしまうそこの扉を、そっと押し開ける]
[全部は避けきれない>>0:41>>0:185にしても、掃除>>0:125される前の血痕達を出来るだけ避けて歩いていたものだから、意外と時間が経ってしまっていた。
……血は得意じゃない。
わたしの身体をしどどに濡らした、あの子の飛沫を思い出すから]
[すれ違った祭くんも嫌そうな顔をしていたし、ここにはきっと、程度に差こそあれ、血が苦手な人の方が多いはず。自覚を持ってここに来るということは、往々にして、襲われた上で生き延びるということなのだから。
だから彼には、淡い苦笑と溜息を見せて]
……どうして、藤也くんは死ななかったのかしら?
[なんて。
ともすれば冷酷に聞こえる言葉で、苦痛を嗜好するようになったのに“行き過ぎない”その不思議を、彼の前で呟いたりして]
(13) 2017/04/02(Sun) 03時頃