244 原罪の伽藍テーブル
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[此方を窺う、犀川の顔を見る。精神の不安定から来る胃の荒れや、つい噛み締めたり爪で掻いたりする癖やのせいだろう、その薄い唇は荒れていて、隆起した中央や口角は些か皮も捲れ、今も僅かに血が滲んでいるようだった。
ぎょろりとした目が、常に大きく開かれているのに案外乾かないらしい、常在の涙でつやつやとした目が、此方を見ている。
見慣れた顔、此方を案ずるその顔を見て、思う。ああ、
おいしそうだなあ。]
[刻々と温度を失っていく液体が、喉を滑り落ちる。不味い、――とも思わない。それは、ただ、無味だった。何の味も、其処には存在しなかった。目の前の皿に並ぶ肉も魚も野菜も果物も、みな、同じだった。全てが同じ味だった。全てが同じ、無味だった。
おいしそうだなあ。
犀川がミルクを口に運ぶ。男と同じように。少量の食事を、少しずつ、少しずつ、食べていく。細く長い指が、骨の形がはっきりとわかる痩せた指が、動かされる。唇が開閉する。喉元が蠢く。食欲不振な彼は、それでも何処か美味しそうに食べているように見える。調子が良い時は、良い方の時は、彼もそのように見えるのだ。そのように、食事を美味しそうになど、するのだ。その姿を眺める。それとなく見つめる。美味しそうな様子の彼を。美味しそうな彼を。美味しそうな。
おいしそう、だなあ。
…… *]
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― 談話室 ―
[扉のない高い天井の一室 丸いテーブルが四つと、それぞれを囲むように椅子が並ぶ 入口から左手には、壁に沿うようにソファーが四つ
ところどころ赤い模様を浮かべた白いフードの掃除婦が、そこへ入っていく。 ソファーのそばには小さなマガジンラック 立てかけられる数はそう多くもない。
目立つものといえば、入口正面の大きなガラス窓 一面に木々の広がるそこへ近づけば、 書庫同様、パンジーの植えられたプランターが見える]
(9) 2017/04/02(Sun) 02時半頃
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[掃除はもうほとんど行き届いていて、 やることがあるとすればガラスの窓を磨くのみ。 やろうと思えばすぐに終わってしまった。
けれど陽がよく当たって冬の日でも明るくあたたかい この部屋が南は好きだった。 新たに掘ったような形跡をそこに認めれば、 目を細め、 しばらく窓のそばでその風景を眺めているだろう**]
(10) 2017/04/02(Sun) 02時半頃
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― 少し後>>10 ―
[充分に花木を堪能すれば、 自分の身なりをようやく気にしだして、
着がえに自室へと足を進めた**]
(11) 2017/04/02(Sun) 02時半頃
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― 廊下 ―
[きれいだけれど今はもう人けのなくなった談話室を出てすぐ、 誰かが呼ぶ声>>16 上がる彼の左手とは反対の手を、ぶんぶんふりながら 『瑠東さーん!』と満面の笑み。 掃除婦さんと呼ばれればまるで本当にここで働いているようで、 うれしくなるから、少しもいやでない]
お掃除は別の方にお願いしたんですよ 私は肉叢さんを医務室にお連れしただけで
あ、やっぱり今日のはすごい日だったんですかね 楽しそうでしたよお、とても 医務室の後は、食堂に行かれると聞きましたが
[楽しそう、という言葉が適切かはわからないけれど、 思い出してニコニコと笑いながら答える。 当然のことのように、彼のトレーを受取ろうと両手を差し出して**]
(28) 2017/04/02(Sun) 13時頃
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[ 『手伝ってあげた』>>30 という言葉に、見逃せないひっかり さきほどまでの笑顔が、なかったことのように引っこんで、 南は顔をうつむける。
なんでそんなことをしたの。 死んでしまっても、構わないと思ったの?
鋭く光らせた瞳を一瞬だけ向けて、]
ええ、でも、 食堂からあの人の所までずっと血が続いていたんです それがなかったら、大変なことになっていたかもしれませんね
[事実と、脅迫じみたただの憶測をぽつりとひとつだけ あとはなにごともなかったかのように、また笑顔]
(37) 2017/04/02(Sun) 17時半頃
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リクエスト、あるといいですねえ でも、食堂にちゃんとたどりつけてるかな 探すついでに私もなにか食べますね
[お礼などもらえなくても変わりなく、 『お気遣いありがとうございます』の言葉には、いつもの明るさがそこにある**]
(38) 2017/04/02(Sun) 17時半頃
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おなか、すいたなー
[とん、とん、とん、階段を下りる。
味のしないものを食べることに慣れないまま、智秋が此処にきてもう1年が経つ。
かつての恋人は言った。
「好きだから食べたいんだ」
「好きだから美味しいんだ」
智秋は笑って、「そんなの嘘だよ」と言った。
いくら好きでも美味しくなかった。
食べて、というから食べてみたけど、
不味くもないし、ただ味がしなかった]
[羨ましかった。
フォークでもないくせに、美味しいと言って人を食べるのが。
本当はその時自覚はなかったのだけれど、いつからか智秋の記憶の中ではそうなっている。
本当は、目覚めたのは―――
彼をほんの少し齧ってみてから、今まで美味しかったものの味がわからなくなったのだ。
ただの異常性愛者だった彼は「フォーク」と呼ばれた。
皆に「ケーキ」と呼ばれる智秋は、飢えを隠して自分を騙している。
「普通」を装っている]
おなか、すいたなー
[とん、とん、とん、と階段を下りていく]
[気配とそれと、 場所にそぐわぬ甘い匂いに
智秋の機嫌は上向いて、空っぽの胃はぐうと鳴いた]
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[歪んだ目元には気づかずに、>>41 信じるのは言葉だけ。うわべだけ。 彼の意図にも気付かずに 顔を真っ赤にそめて頭を下げる]
あ……そうだったんですね 瑠東さんが…… すみません、私、なにか勘違いをしていたみたいで
[思い込みだけで彼を悪者にしてしまったみたいで、 恥じ入る気持ちは本心で、だからこそ、
瑠東のことが一層わからなくなる]
(64) 2017/04/02(Sun) 22時半頃
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私が肉叢さんにしたことと、 肉叢さんがしなきゃいけないことに なんの関係があるんですか?
商売じゃないんだから義務なんてない
[返ってこないことが当たり前で、]
もらえることがありがたい それだけじゃ、どうしてだめなんですか?
[見返りがなければ、あなたはなにもしてあげないの?
くり返す疑問は皮肉じゃない、 瑠東が言わんとしていることが、南にはわからないだけだった**]
(65) 2017/04/02(Sun) 22時半頃
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[食堂を出る前。
傷だらけの舌が、ちろりフォークを撫でる。
一度だけ、元作家と
「フォーク」へと、ちらり、視線を送って。]
[揺らぎ気味の瞳は、真っすぐに
にぃ、と、 わらった。]
[去り際、向けられる視線。
笑いを作る瞳。
それらを見送る目に過ぎったのは、犀川をじっと見つめていた刹那と通じる色だ。他の誰も気付きはしないだろうもの、
他の誰も気付いてはいない。
男の、また「彼」の、存在には。
まだ気付いてはいないのだ]
[その望みが叶えばいい。
そう思うのは、紛れもなく、事実だ。ケーキを喰らうフォークの宴、足を潰された元女軍人、陰惨を絶望を経てなお消えぬ強い意志、高熱の炎のようなそれを以て、血に彩られながら復讐を果たす――
ああ、それは、とても胸躍る、
とても美しい、復讐譚じゃないか。
……
それが失敗に終わったとしても。
たとえば彼女の悲惨な死で終わるとしても。
それだって、美しい、素晴らしい、
残虐劇だとは、思うけれど]
……、
[彼女は復讐の事を誰にでも話しているわけではない。むしろ男は特別に教えられた、立場らしい。
よりによって、復讐すべき相手の同類を選んだ、選んでしまった、彼女の誤謬を思うと、それはあるいは喜劇めいているようで、今でもたまに少し笑いそうになってしまうのだ。
無論それを本当に漏らしてしまう事はない。ただ神妙に彼女の相談相手つなるばかりなのだ、今日も]
[いつだって
歪む口唇が語るのは、事実ばかりだ。
嘘を吐けるほど
正常を残しているわけではない。
事実だ。真実だ。
どれも、これも。]
[風に紛れた小さなそれも]
“だいすきですよ”
“「フォーク」って存在が”
[いつか
誰かの前で零した言葉も。*]
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[大きくなった笑みに、ほっとして、>>71 瑠東が抱いたかすかな失望も、その理由も、 今はわからないままだったけれど思った。
やっぱり、この人は、いやな人
皮一枚の言葉を信じてしまう。 その下にある歪んだものが、他の誰に透けて見えてしまうほどでも 南は信じてしまう。紫色の、あまい誘惑 『お父さんもお母さんも、喜んでいたよ』 そう言って南を、お茶会という名の監獄に誘った男の言葉を、信じたように]
(114) 2017/04/03(Mon) 02時頃
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[だけど、いつもらしからず、>>73 話しづらそうに聞こえる彼の言葉を聞いたなら、 先の思考は、消えることはなくても薄まって]
そういうもの、なんですか
[それは瑠東にとってので、 南にとっての、ではない。 だけど首は決してふらず、うなずいて]
食べられることは、ダメだとは思います だけど、ダメでも、いいんです
面白ろくなければ触らなくていいって思います でも、“面白い”か関係なく、触ることが楽しいんです
(115) 2017/04/03(Mon) 02時頃
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[同じものなんてないから、 一つ一つ触って、ケガをしてしまったとしても、 形を確かめたい。 どんな価値観かを知れることに意味がある。
だからこれは決して押しつけでも、突き放しでもなくて、 あなたがいいなら、それでいい いやな人 悪い子でもいい。 でも知れたなら、きっと下手な皮肉も返せるようになる 持ち上げられた左手をじっと見つめる。 その手でなでられたら>>71 *]
(116) 2017/04/03(Mon) 02時頃
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ペラジーは、トレイルの指に触れてみたいと、思ったろうに*
2017/04/03(Mon) 02時頃
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[搔きまわされた髪のごとく>>110 みだれてい彼の“言葉”が乱れていくようで 瑠東の言葉になにも返せず、明らかに困惑の表情で、 南は呆然と彼の顔を見つめていた。
食い物だった。 なにもかも、瑠東の言う通り それでもいいと何度も思った、けれど
一度だけ、それじゃいやだ、と思ったのは、 優しい言葉を信じてしまったあの男だけ。
『むしろ、よく躰なくさずここにきましたよねぇ』
瑠東の言葉は、一番触れられたくない箇所を的確にえぐって、 変えられるはずのない罪をむき出しにした。 顰められた顔に浮かぶどんなものも、耐えられないほど痛かった]
(124) 2017/04/03(Mon) 03時半頃
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[言葉の中にある棘>>111、それが皮肉なんだと気づいた時には、 彼の背に、声をかける勇気なんてかけらも残っていなかった。
フードの中に顔を深く深くうずめて、 瑠東の姿を再度見ることはなく二階の自室へ走った**]
(125) 2017/04/03(Mon) 03時半頃
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― 自室 ―
[余分なものがない、というより、 一見して足りないくらいの荷物しかない部屋で、 まだらに白い上着から着かえた。
水で洗えば、たいていのものはなんでも落ちてしまう素材だから、 汚れたものはそのままクローゼットにしまった。
瑠東から預かったトレーを戻しに行かなければ だけど、それを見ていたら食欲も根こそぎ奪われて、 吐き気すら覚えてしまったから、やめてしまうことにした]
(130) 2017/04/03(Mon) 15時半頃
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[掃除道具だらけの棚からふたつのびんを取り出す “まぜるな 危険”と汚い字で書いたものと、 骨も金属も溶かすもの――本来は薄めて使うもの。 既成品でなく、南が作った特別な漂白剤。
テーブルに置いたトレーの上に、一緒に落とす。
真っ白になって、ぶくぶくと泡を吹いてただれていく トレーだったものを、 下に花壇がないことを確認して窓の外へ
放り投げて木々のすきまに消えていくまで見つめたら、 気持ちもすっきり、ふわふわして、またいつもの笑顔が戻ってくる]
(131) 2017/04/03(Mon) 15時半頃
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[一般人のために開いたお茶会の主催者 “あの男”がお茶会で、本当はなにを求めていたのかは知らない。 直接聞く機会を永遠になくしてしまったのは南のせい。
だけどそれでもいい。 きれいなものにはかなわない]
(132) 2017/04/03(Mon) 15時半頃
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― 自室を出て ―
[再び通りかかった談話室の方角へ 人影を認めて>>120]
ギリアンさん! こんにちは! ちょっとお聞きしたいことがあるんですが、 今、忙しい、かな?
[にこっと笑いかけて、敬語もくだけた言葉も、 どっち混ぜて、声をかけた** ]
(133) 2017/04/03(Mon) 15時半頃
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[声をかけてから、ああ、そうか、と気づいて、 ぴょんぴょん、と飛び跳ねてみたけれど、 ちょうちょみたいな羽がないから、ずっとは飛んでいられない。
南の言葉で困惑させてしまったようで>>136 誤解からそんな顔をさせてしまっているなら、 南にはあまり好ましくはなかった]
いいえ、なにも さっき廊下でね、シーツ、拾ったんです もしギリアンさんのだったら、 もう返せなくなっちゃったことを謝りたくて
[暇、という言葉をもらえたから、 『座ってお話してみませんか』と談話室を指さす 『マガジンラックに、楽しいご本も置いてあるよ』という言葉に 彼が少しでも興味を持ってくれたらいいのだけど**]
(140) 2017/04/03(Mon) 21時頃
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