244 原罪の伽藍テーブル
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なに、話は滑るものですよ。
[生徒達は影で私の授業を「むっぴーの子守唄」などと呼ばわっていたから、面白い話がうまくいかなかったと聞いて>>4妙に神妙な顔で頷いてしまう。難しい話>>3をうまく話すことは難しいから、次第に生徒達が興味を無くして、どんどん机と額をくっつけていって……あれはわりと傷つくものだ。
私の膳には、カットフルーツと、ベーコンエッグを載せたトーストが置かれている。腹を満たすべくトーストに齧り付くと、つるりと流れた黄身が指を汚して皿の上へと滴った。 一瞬、がん、と机が大きく揺れたけれど>>5特に咎めようともしない(だってどう考えてもこの机が彼に合っていないのだもの)で、口の中の肉とタンパク質とを咀嚼する。
頂いた命は余すことなく。指についた卵黄をねろりと舐め取って、皿がきれいに片付くとまた両手を合わせて祈りを捧げた。]
(12) 2017/04/02(Sun) 03時頃
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ー 食堂の入口にて ー
[丁度、柔らかそうなほっぺたをつついてみたい欲求と戦っていた頃……その張本人とばっちり目が合って>>29私は誤魔化すように口元に笑みを浮かべて……]
……うっ……!
[気にしているところをぐっと突かれて半端な笑みを浮かべたまま呻く。確かに彼に勉強を教えていた時より、トゥニカの下の身体はずっと肉が付いてきている。
生徒らには私の授業は格好の昼寝の時間だったから、真面目に話を聞いてくれる六嶋くんのような生徒がいるのは嬉しかった……たまにこうして毒舌が飛んでくることはあっても、それを含めて可愛らしいと思う。]
(33) 2017/04/02(Sun) 15時頃
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でも、そいつ、なんて呼んではいけませんよ。 ちゃんと名前で呼びましょうね。
[ついつい指先がほっぺたに向かうのを押しとどめて、くしゃ、と髪を撫でた。決して幼子扱いするつもりはないのだけれど、前も成績優秀を褒めようとしてポケットからキャンディを渡してみせたっけ。 ここに来た、自分より1回りも年の若い者達に対する態度はどうにも子供に対するそれになってしまうのは、果たしてどう思われていることやら。
そのまま入口をすり抜けていってしまう彼の背中を、そっと見送ろう。]*
(35) 2017/04/02(Sun) 15時半頃
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いやあ……その、なんと言いますか、私の話がつまらないのはやはり教職員として未熟なせいですな。 六嶋くんなどはよく頑張って聞いてくれていると思いますよ……。
[冗談めかされたとて>>36真っ直ぐ言葉を額面通り受け取って頷いて。義手になった部分はあれど、私の目には彼はかつての銀幕のスターのままに映るから、目線はやはり自分の手元に伝った黄身の筋を追っているのだけれど。
でも葡萄をギリアンに、などと珍しいことを聞けば>>34存外子供のようなことをするものだと目を見張る。 好き嫌いはなりませんよ、とうっかり言いかけて口を噤んだ。ここに収容された「ケーキ」の中でも私と同じ年長者にあたる彼にそんな事が言えようはずもない。]
(49) 2017/04/02(Sun) 21時頃
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[そして話を聞きたい>>43と……ああ、教職に就いていた時に生徒の口からこの言葉は聞きたかったものだ……そう聞こえた瞬間私は目を輝かせる。]
ええ!もちろんですとも!
[彼女とは話すことはあったろうか。ここに来た時は私の授業を受けるような年齢ではなかったろうけれど、ギリアンにも私のような者にも屈託なく話しかけてくれるのだから往々他愛もない話に花を咲かせたかも知れない。
食事を終えて立ち上がるのを見送って>>45私は上機嫌のまま残りのトーストを平らげたのだった。]*
(53) 2017/04/02(Sun) 21時半頃
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[ギリアンが「仲良しに見える」と言われて喜んだように、話を聞きたい>>60と何度も言われて私も嬉しい。流石にテーブルは揺らさないが、顔を真っ赤にして脂下がった顔をする。]
ふふ……ではいつかお話いたしましょう。 午睡の子守唄代わりにでも。
[生徒の居眠り率の高さに定評のあったのをちょっと自嘲するように呉羽さんに頭を下げて、綺麗に空になった器を下げようと立ち上がる。 杖をつきながらであっても自分で出来ることはしなくてはならない。
スタッフに手伝われて食事をする肉叢君の姿>>59や私より遥かに早く1人で動けるワレンチナさん>>52を見かけたら挨拶をする。 ギリアンが食事を終えたのであれば片付けるのを見守ってから、一旦自室に帰ろうとゆっくりゆっくり廊下を歩いて行こうとする。]*
(70) 2017/04/02(Sun) 23時頃
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ー 女学院にいた頃の話 ー
[私の受け持ちは世界史だった。けれど生徒らは私の授業をこう呼ぶ。
むっぴーの子守唄、と。
一人、また一人、黒板を見つめていた生徒達の頭が机へと吸い寄せられていくのを傍目に見ながら、私は淡々と板書を続ける。真面目な生徒は襲い来る眠気に耐えながらノートを書き、熱心にノートを書いているが顔を全く上げないあの子は確か漫画研究部。
その中に1人、こちらを爛々とした目で見ている生徒がいた。
酷く痩せた生徒だったのを覚えている。肉食獣のように目をギラギラさせて……。 「ケーキ」や「フォーク」という言葉は浸透してきてはいたけれど、その時は己に結びつけて考えようともしなかった。
そのうちその子はよく私が告解室にいる時によく何彼となく話に来るようになった。 仲良くいつも一緒にいる誰々達は本当は裏で悪口を言い合っているとか、この間駅前に出来たアクセサリー屋のミサンガが生徒達の間で流行ってるとか、本当に他愛のない話を彼女が一方的にして、私は彼女の獣のような目を見ながら時折相槌を打つばかりだった。]
(94) 2017/04/03(Mon) 00時半頃
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[ある日彼女は打ち明けた。
「あたし、駅前のクレープ屋より先生の方が美味しそうに思うの」
告解室の信者と修道士とを隔てる木の格子窓越しに私は彼女の目を見つめて……やがて「いけません」と呟いた。 彼女は「フォーク」であっても、これから先に輝かしい人生があって、私はそれを育てるための教師だった。格子窓の奥からこちらをじっと見つめる彼女に忍耐を言い聞かせ、神の教えを説いた。獣の目をした彼女の瞳が飢えと苦しみに満ちるのを取り除こうとした。
そうしてふた月も経つ頃に彼女の目は更に苦しげになって、枯れそうな声で「どうしてもキスをしてほしい」と言われた。
そうすればこの苦しい気持ちも癒されるだろうと、格子窓に縋り付いて彼女は泣いた。私はそう言われる度に断ったけれど……彼女が泣くのが苦しくて、せめても救いになればと格子窓の間から舌を差し出した。 唇を合わせることは出来なくとも、彼女は舌先を赤子のように夢中になって吸った。
格子窓越しでなく、彼女を告解室の私の椅子に招いて口を付けるようになるまで時間はかからなかった。]
(95) 2017/04/03(Mon) 00時半頃
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[放課後はそうしてただ何時間も口を合わせて過ごした。それ以上の触れ合いは必要では無かった。 唾液を啜って舌を絡めて、零れたものすら余さず舐め取られ……それで彼女の飢えが満たされるなら構わないと思っていた。
けれど、そう思っていたのは私だけだった。 そう気付いたのは、告解室の床に押し倒されてからだったのだけれど。
飢えを満たしてやれると思っていた。 神のはしための1人として、苦痛を取り払ってやれると……彼女を良家の子女たる生徒のまま、私は教師であり聖職者のままいられると信じていた。 それが最も正しいことだと本気で思い込んでいた。]
(96) 2017/04/03(Mon) 00時半頃
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[結果、私は今「何にもなれない者」になってしまった。
誰かの母親でも、父親でも、友でも、恋人でもない。 先生でもなく、聖職者にも戻れない。 いっそあのまま彼女に食べられていたら彼女を満たす糧になれたろうに。
沈黙を保つ神に何度祈っても、答えが返ってきたことなどただの一度もない。]*
(97) 2017/04/03(Mon) 00時半頃
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[杖をコツコツ突きながら廊下を幾ばくか歩いた頃か……こちらに駆け寄ってくる姿を見て>>108私はまた顔を綻ばせた。]
やあ、こんにちは檀さん!
[最初こそ女子生徒の服を着た彼女を見ると己の過ちを思い出しては苦しくてたまらない気持ちになったものだった……いつしか歴史に関することを何度か聞かれるうちにそんな気持ちは薄らいでいったが。]
ええ、その通りです。 構いませんよ、私に答えられることであれば。
[ちらり、と見せてもらった本の背表紙を見て、広大な世界の一体どの辺の時代のことかを記憶を紐解いていく。
もしギリアンが共にいたなら、一声かけて此処で別れただろう。 大昔の血腥い宗教戦争やら王政から民主制に取って代わったことやら……それこそ彼にとって子守唄になってしまうだろうと思って。 いつでもいらして下さい、と檀さんには声をかけ、また廊下を歩き出す。]**
(121) 2017/04/03(Mon) 02時半頃
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ー 自室にて ー
……む?
[何となく天井が揺れた気がして>>139私は祈りを捧ぐのを止めてじっと耳を澄ませた。 「フォーク」から「ケーキ」を救うため……いや、「普通」の人間達にとって不可解で血腥いものから目を背けるために築かれた強固な城である。蹴りだの放屁だのでぐらつくようでは困るのだ……ならばやはり気のせいだろうと、私は寝台の端に腰掛けたまま手元の本に再び視線を落とした。 何度も読んだ聖書は背表紙はボロボロに擦り切れてみっともない見た目だが、幼い頃からの私の拠り所であった。
……もはや何を問いかけても答えの帰らぬ現状に陥ったとしても、だ。]
(172) 2017/04/03(Mon) 23時半頃
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[廊下の外を何事か呟きながら歩く気配>>#3を感じて私はまた視線をあげる。すぐさま通り過ぎた足音で束の間空気をざわめかせた後は、何事も無かったかのような沈黙を再び湛える。
扉の外の小さな呟きなど聞き取れはしなかった。 それでもそれは、何となく心の隅にちりちりとしたものを残していく。]
……Fiat. (主の御心のままに)
[祈りの言葉を捧げて、私は胸元に下がる木製のロザリオを手繰り寄せるとまた祈りの時間に埋没する。 それでもなんとなく気分はざわめいているから、戸を叩く気配があればすぐに顔を上げるだろう。]*
(177) 2017/04/04(Tue) 00時頃
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