244 原罪の伽藍テーブル
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…… 犀川君?
[早朝の静けさ。 生業故の、穏やかながら通りの良い声。 ただそれでも、ぽつりと小さな名の呼ばわりは、誰にも聞こえなかっただろう]
(4) 2017/04/04(Tue) 01時半頃
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[犀川の部屋の前。其処で、男は佇んでいた。彼ならば普通有り得ない、不用心に開け放たれた扉、その先に広がる光景を視界に入れながら。不用心に。そうでは、ない、もう用心する必要もなく、
一面に赤く染まった室内。 立ち込めた匂い。 転がる、欠片。 腕、足、指、臓物、骨、 かろうじて人型の、かろうじて原型ある、 ばらばらに壊された人形のような、
犀川 比呂
その片目が、片目しかない、右目、ぎょろりとした眼球が、まっすぐに、何かを訴えるように、此方を、見ていた]
(5) 2017/04/04(Tue) 02時頃
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[頭に浮かぶ。 頭に過る。
夜。逃げろ、そう呟きながら廊下を彷徨う犀川に会った。そうして犀川と言葉を交わした。どうかしたのかと。大丈夫かと。何かあったら、君こそ、逃げるべきだ、――そんな、彼と交わした、やり取りが、]
……あ、
ああ、
[一歩、二歩、後退る。 とん、と、背が壁につく。 震えた声を、口から漏らして]
(6) 2017/04/04(Tue) 02時半頃
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ああぁあぁ……!!
[そうして、――叫んだ。 その声はひきつれながらもはっきりと大きく、周囲に響き渡っただろう。その叫び声に呼び寄せられた者は、まず、壁に寄りかかりずりおちたように床へ崩れ座る、青褪め、震え、口元を押さえる、男の姿を認める事だろう。 そして、その視線の先の、 無残な、犀川の、*末路を*]
(7) 2017/04/04(Tue) 02時半頃
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[立ち込める、甘い匂いの中で。 彼と交わしたやり取りが、頭に浮かんだ。 何かに怯える彼。何かを察した彼。――そのくせ肝心なところには指先さえも届かなかった、可哀想な、彼の姿が。怯えて、けれど僕に対し幾らか安心する、よりによって僕を、信じている、 信じていた、 可哀想で、愛おしい、 「友人」たる、彼の事を、
――その 味を、 思い返していた]
(*0) 2017/04/04(Tue) 02時半頃
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……、……犀川、君…… どうして、…… ……どうして……なんで、こんな、……
…………
[呟く。断片を、繰り返す。状況が理解出来ない、否、理解出来ても、受け止められない、というような調子で。愕然としたように、呆然としたように。 一度、目を強く瞑り、う、と呻くような声を漏らした。 八重が駆け付け、やはり駆け付けたワレンチナが場を検める。伊島が来た頃には、男はようやく滄浪と立ち上がり]
…… ごめん、 先に……行ってるね。 ……うん。一人で、大丈夫、だから、……
[八重の確認に向け、返す。大丈夫という言葉には似つかわしくない、思い詰めたような表情を、微かに震えた声色を、しながらも。男は一人、談話室に向かった。 隅の椅子に腰を下ろし、無言に*項垂れて*]
(39) 2017/04/04(Tue) 15時半頃
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[談話室に、一人、二人、人が集まっていく。 暫くの間。男はただ黙って項垂れていた。ワレンチナが彼女らしく冷静を保って語るのを聞く――前日交わしたやり取りを、ケーキの存在に関する、いつか此処を出られたらと言われた、その言葉を、思い出しながら]
……、 ……犀川君が。 言っていたのを、思い出したんだ。
昨日、夜中、僕は犀川君と会ったんだよ。 廊下で……歩いていて。 足音が聞こえるって……奴らが来るって。 逃げろ、って……言っていたんだよ。
それは、きっと、 皆も聞いただろうけど、……
[ぽつり、ぽつり、ふと言葉を紡ぐ。 ゆっくりと、沈痛に沈んだままの顔を上げて]
(131) 2017/04/05(Wed) 02時半頃
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……言っていたんだよ。
「奴らは、紛れているんだ。 俺達を、騙しているんだ」 ……って。
(132) 2017/04/05(Wed) 03時頃
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[それは偽りの証言だ。 彼らを煽動するための。 舞台の、場面転換をするための。
もしかしたら、彼は、本当に、 そこまでは辿り着いていたのかもしれない、 誰がそれだとまでは知れずも、 本当なら、知って、告発したかったのかもしれないが]
(*2) 2017/04/05(Wed) 03時半頃
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[僅かに低く、呟くような声。 ぐ、と拳を握り締めて]
……、許せないんだ。 犀川君と、いつも一緒にいたのに。 昨日、あんな様子を見て、話を聞いてまでいたのに、 何も出来なかった……自分が。
許せない、…… ……犀川君を、殺した犯人が。 ……絶対に、……
[寄せた眉。僅か震える下瞼。結ぶ唇。 紡ぐ言葉には、暗く強い意志を*乗せて*]
(133) 2017/04/05(Wed) 04時頃
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[昨夜最後に聞いた彼の声は、否、正確には違う、そう、最後に聞いた、言葉は、本当は全く異なるものだ。犀川は、最後、男の名前を口にしていた。「……呉羽……?」そう、戸惑った声で。錯乱さえも一瞬忘れたような、当惑の極まった声色で。 彼の右手首を冷えた左手で掴み、彼の左頬に熱のある右手を添える、そうしてゆっくりと顔を近付けてくる、男の名前を。 男は、そのまま、彼の唇に己の唇を合わせた。彼は身をびくりと震わせ、咄嗟に逃れようとするような素振りをした。だが、その痩せた体から出る力など、ごく簡単に押さえ込めた]
(*3) 2017/04/05(Wed) 04時頃
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[僕は彼の唇をなぞるように舐め、そうして、その隙間に舌先を差し込んだ。見た目によらず並びの極めて良い歯列を、やはりなぞるように舐めて、それから、その舌に己の舌を絡めた。 舌を絡め、吸い上げ、唾液を啜る、その行為に、彼は恐らく快楽を感じてくれていたのだと思う。彼はぴくりぴくりと小刻みに震え、そして僅かに声の混じる荒い息を、唇の隙間から、唾液と共に零していた。彼は心底驚いていただろう。友人だと思っていた僕から、いきなりそんな事をされて。けれども嫌悪もなく、あるいは僕が実際そうした好意を打ち明けていたとしても、関係を迫っていたとしても、もしかしたら、彼はただ、受け入れてくれたのかもしれなかった。 そんな思考を過ぎらせながら、 でも僕はもっと別の事を考えていた。 別の事で頭が満たされていた]
(*4) 2017/04/05(Wed) 04時半頃
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[――美味しい。
嗚呼、なんて、美味しいんだろう。犀川君はなんて美味しいんだろう。なんでこんなに美味しいんだろう。それは彼がケーキで僕がフォークだからだ。それでも彼は特段に美味しく感じた。今まで、食べてきた、ケーキの中でも。上等に感じるのは、彼の資質故か、いやきっと、築いてきたものがそうと感じさせるのに違いなかった。想いがこもったもの。手間をかけたもの。好きなもの。我慢してとっておいたもの。そんなものを人は余計に美味しく食べられるものだ、何もフォークに限った事じゃない、そう、だから、大好きな、ずっと我慢してきた、我慢して、我慢して、我慢して、大切にとっておいた、犀川君が、とても美味しいのは、きっと当たり前の事なのだろうと思えた。 彼は混じり気のない透徹な、だが鮮烈な、そんな甘さを持っていた。例えるなら糖蜜、水飴、そんな感じだった。 僕はその甘い舌をじっくり舐めて、吸って、甘噛みして、――ぶちりと、一息に噛みちぎった]
(*5) 2017/04/05(Wed) 04時半頃
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[彼はびくりと大きく震えた。先刻のものとは異なる震え。一たびの、痙攣。薄くて少し固めの舌、それを噛み締めながら唇を、顔を離すと、此方を見据える彼と目が合った。 大きな目を一層に見開いて、零れ落ちてしまいそうなくらいにして、だから眼球が小刻みに震えているのがよく見えた。その顔は驚愕に、恐怖に、混乱に、そして痛覚にだろう、歪められていた。彼は赤が一挙に流れ落ちる口元を押さえて、何か言おうとしていたようだったけれど、ごぼごぼと濁った呻き声しか其処からは発せられなかった。 ああ、本当に、愛おしい、と思った。口元を赤く汚して、恐らく食欲と恍惚に染まってしまっているのに違いない僕の事を、そうして見る、「友人」が「捕食者」に、自分が「被食者」に変わっていく、引き戻される、絶望的な状況にどうする事も出来ない可哀想な彼が。とても、 とても美味しくて、]
(*6) 2017/04/05(Wed) 15時半頃
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[僕は笑った。笑いながら、彼のもう片手を、左手を取り、その人差し指の爪先を歯で咥えた。そうして顔と手を引き離すように逆に動かせば、彼の爪は容易に剥がれ、僕の口内に収まった。彼は悲鳴をあげたが、ろくに響きはしないだろう、水音めく不明瞭なものだった。 がり、と前歯を使って噛み切り少しずつ吞み込む、彼の爪はまさに飴のようだった。甘い甘い、犀川君。僕は彼をすぐにもっと食べてしまいたくなって、その指を根元まで飲み、噛み切った]
…… ねえ、犀川君。 君は、本当に美味しいね。 ずっと食べたかったんだよ、僕は、君の事が。
美味しそうで、美味しそうで、美味しそうで、 たまらなかった。 勿論みんな美味しそうだよ、食べたくて、 でもその中で、一番は君にしたいって。思ってたんだよ。
(*7) 2017/04/05(Wed) 16時頃
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[骨の欠片を吐き出しつつ、僕は彼をその場に押し倒した。その顔を見下ろしながら、言葉を紡ぐ。彼はじたばたともがき続けていたが、戒めを跳ね除けるには到底足りず、 助けなどはそれこそ来る筈もなかった。深い夜、閉め切られた彼の部屋で、二人きり、彼は叫びさえ失ったのだから]
君が悪いんだよ。 折角我慢してたのにさあ。 君が気が付いたりするから。気が付きそうになったりするから。
……ううん。
美味しそう過ぎるから、かな? ふふ。君が悪いのは。ね。 そうだよ。ついに我慢出来なくなったから。 ね…… また、食べたくなったんだよ。 それだけ。
[悪戯げに笑い、それから柔らかく笑んだ。いつものように。いつものように、震える彼の手を取って、やわらかいその腕にかじりついた]
(*8) 2017/04/05(Wed) 16時頃
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…… 犀川君。
まだ、生きてる? もう、死んじゃった? ……ああ、まだ生きてるね。
すごくか弱く見えて、案外、しぶとくて…… 君のそういうところ、好きだったよ。 君の作品の、登場人物と、通じる気もして…… キャラクターって、全員、作者の分身だって言うもんね。
そう、君の作品、本当に好きだったよ。 君の作品を演じられる事があったら、 よかったのに、なんて、話した事、覚えてる?
(*9) 2017/04/05(Wed) 16時頃
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[噛みちぎり、切り裂き、断ち切った、 随分ばらばらになってしまった彼を見下ろしつつ、語りかける。彼は最早抵抗なく、瞳は虚ろに宙を見つめ、呼吸はほんの微かに聞こえる程度で、もう言葉が届くものか怪しかったけれど。 切り開き、肋骨を半ば露出させた彼の胸元。 その中に沈む、震えるように鼓動する心臓に、手にしたナイフの切っ先を添えて]
大好きだよ。大好きな、友達、犀川君。 ……――さよなら。
[彼の唇に再び唇を合わせ、溢れる血を唾液と共に舐め呑み下す。そのもま、ぐ、と手元に力を込めた]
(*10) 2017/04/05(Wed) 16時半頃
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ごちそうさま。
[その、のちに。 静かな声と微笑とを残し、男はその部屋を後にした。赤く染まった光景と残骸を置き去って。満ち足りた幸福に浸りながら――飴玉のように、彼の眼球を口の中で転がしていた]
(*11) 2017/04/05(Wed) 16時半頃
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[談話室の中。 沈痛の、怨嗟の、よそおいをしながら、 散漫な思考を、過ぎらせていた。
――六川さんは、流石、慈悲深いなあ。 まるで聖人様みたいなお言葉だ、
語られる思想への反応や、
――「彼」は、食べるとしたら、 誰を食べるのかなあ。
「美味しそう」ではない唯一の収容者、 まず間違いなくそうなのだろう、 同類、への思惟や]
(*14) 2017/04/05(Wed) 19時頃
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……、
……うん。ごめん。 少し、落ち着かないとね。 うん……大丈夫。
[肩に手を置き、宥めてくるワレンチナの言葉を聞けば、はっとしたように。やはり調子を窺ってくる八重の言葉にも合わせて返す。眉を下げ、ごく弱い笑みを唇に作り]
……
[六川の語るのには、ワレンチナのように明確な否定を返す事はなく。ただ、肯定も、返さなかった。ふらりと立ち上がると、男は談話室を後にして]
(162) 2017/04/05(Wed) 22時頃
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[一度自室に戻ると、そう残っていた面々には告げてから。言葉通りに自室へと向かい、そのベッドの端に腰掛けた]
……犀川君、……
[呟く。 浮かべるは、追想*]
(165) 2017/04/05(Wed) 22時頃
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[そうしてベッドに腰掛けていたのは、けれども少しの間の事だった。ふ、と一つ細く息を吐き出し、立ち上がる。それから部屋を出ると、その扉に背を預け寄りかかって佇み]
……、
[周囲に緩慢に視線を流す。 この場所からでは、誰の声も、何の物音も、聞こえない、精々微かなさざめきの気配程度にしか、聞こえなくて]
……行かなきゃ。
[呟く。 何処に行くべきか、どうするべきか、決まってなどいなかったが。ただ、目的地もなく、廊下を進み出した]
(205) 2017/04/06(Thu) 01時頃
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