244 原罪の伽藍テーブル
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[その事実は、あまりに唐突で、
甚だしくショックな、
筈だった。
けれど、実際には、そんな事は、そう、どうでもよくて。なんだ、そうだったのか、とか。難儀だなあ、とか。そんな、軽い感想しか、その時には浮かぶ事はなくて。
ただ、ただ、何より、
美味しそうだなあ、と。
食べたいな、と。 思ったから。
自然、男はその処理に向かった。そのまま血を啜り、噛り付き、満腹になるまで夢中で味わって、
残りは、捨てるのは勿体なさ過ぎるし、面倒で危険だと考えて。今思えば酷くぎこちない仕事ながらもなんとか切り分けて、冷蔵庫に入れて、少しずつそのままや料理してやで食べた。腐るに間に合わない分は冷凍した。そうして初めて食べた「ケーキ」の味はよく覚えている。彼女は濃厚なベイクドチーズケーキのような甘さをしていた]
[考えてみれば、
葡萄が嫌いになったのはそれからだ。
かつて好きだった葡萄、その食感が、無味となってみるとどうにも気持ち悪く感じられて。逆に、林檎、それなどは、かつてはどうでもよかったのに、食感が好ましく、比較的頻繁にたべるようになった。
そんな事を考えて、
いい匂いだな、 近付いてきた瑠東に、思った。それは彼が纏う他の「ケーキ」の匂いと、彼自身の、その匂いと]
[僕がフォークだと知ったら、
君は、やはりそのように、笑うのでしようか]
[ただ、察してはいた事だ。
香る甘い匂いから。
その詳細は未だ、わからなかったが。
それに関する実際は、本当には、男には特別気にかける必要がないようなもので、ただ気になりはした、特に食べたいと思う誰かが終わったなら、それは、寂しくもあって。
……
ケーキ役、目の前の彼が言った言葉は実際正しい。男はケーキという役を演じているのに過ぎないのだから。
骨まで、
語られる望みの倒錯に裡でわらう]
― 部屋の中、三人が一つになる時間 ―
[ギリアンも、六川もそう。
柔らかい場所を、あるいは近い場所を狙うようにして
とくとくと脈打つ太い動脈に噛みついた。
甘いものを食べるのに、苦い表情はいらない。
痛烈な悲鳴もいらない。
咽び泣く涙も――それはとても甘いけれど――いらない。
今も、手首と、そしてギリアンと同じように腕に噛みついて出来た傷から、とくとくとくと血を流し、部屋の中はさらなる甘い香りに満たされた。
自ら瞼を下ろした六川の姿は、穏やかに見えた]
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