244 原罪の伽藍テーブル
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―――――!!!
[好きだから食べた。それを肯定されたとしても、何が諒恕できる訳でない。それでも、何かしら、そう、人として、せめて人である事を許して欲しかったのだ。
気紛れに隣人に本を貸し出すような。 …ほんの少し胸をときめかせて、放課後を待つような。
それが、けして香餌が故でないと未だ信じたいと思っていたのだ。 返される笑いはからからと。その無恥を、浅はかさを嘲笑うように。
この部屋で初野は、ギリアンと、六川と、どんな話を行っていたのか。六嶋は知らない。]
あ、ああああああ!!
[二人の体格差は大きく変わる事はなかったが、繰り返す嘔吐は六嶋の体力を大きく削り、常なら振り切る事など無理と思えたものが、するり、と初野の手から逃れたのは、その手の血の滑りの為か、振り回す刃物から距離を取ろうと、一歩下がった初野が、そこかしこで乾きかけた血と脂の沼に体勢を崩す。
切っ先が自由になった事に一瞬戸惑った。初野を見る。何処か、此処ではない約束を思い出すように、此処ではない人物に問い掛けるように、初野はまだ、切っ先の届く距離に居た。
今度こそ、骨切鋏の刃先を、その首筋へと叩きつけた。]
(8) 2017/04/09(Sun) 11時半頃
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―ッ
[肉を深く抉る感触に怖じけて、咄嗟に手を引いた。穿った傷口から、刺し抜いた大動脈から、噴水の様に赤い血が降り注ぐ。]
うわ、わ、わ、わあああああ!!!!
[その傷を塞ぐように二度、罪の意識を叩きつけるように三度、四度、五度目はもう何も考えてはいない衝動のままに。何度も何度も叫びながら骨切鋏の切っ先を初野の首筋へ叩きつける。
ずるり。力を失った初野の重みが、勢い此方に凭れかかるのに、混乱やいやまして、首筋と言わず、肩、背中、至る所に切っ先を立て続ける。その重みのまままるで二人して床にへたり込むように崩れ落ちる。]
あ、あ…あ…
[初野の身体はまだ温かく、溢れる血はいっそ熱いほどだ。首筋に新しい口の様な無残な創傷が幾つも開き、…しかしその骸は饗される事もないまま、無為に冷えていくしかない。
意味のない声を口から零し続けながら、背後から掛けられた声にも気付かず>>7、力を失った手は鋏を握ったままだらりと垂れ、「フォーク」だったかっての隣人を抱えて、蹲っていた。]*
(11) 2017/04/09(Sun) 12時頃
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どうして。
……どうしてかな。
どうしてだと思う?
檀さん。
[疑問符に、ぽつり、疑問符で返す。
その口調は常の男と変わらず穏やかで、
ただ声の底と口元に在る色が、愉悦の色が、明確に異なっていた。鋏を持つ彼女の手、それに温度のない左手を柔らかく重ねる。そのまま、細い手首を握り込むように掴んで]
犀川君が、気付いてしまいそうだったから。
犀川君が、美味しそうだったから。
……いや。
そうだな、……そう、……
――僕がフォークだから。
――僕がフォークで、君達が、ケーキだったから。
それ以上の理由なんて、ないのかもしれない。
ないんじゃないかなあ。
だって、そういうものなんだから。
そうでしょう? 「ケーキ」と、「フォーク」はさ。
ねえ。
……それでも君はさ。
「普通」じゃない君は、君には、
別の答えがあるのかもしれないけれど。
どうだろうね?
[目を細める。口付けようとするかのように、手首を引き寄せ、その背にもう片手を回し、引き寄せて、彼女の肩口、首筋へと顔を沈めた。ぎり、と、手首を掴む手に、それが折れる程に――折れずとも、少なくとも、鋏を取り落としはしただろうか――強く力を込める。
そのやはり細い首筋に唇を寄せ、舌先をなぞらせる。――爽やかな、杏仁のような、甘い匂いと、味。それに笑みを深めながら、犬歯を立てるように、噛み付いた*]
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[暫く。もう反応を返す事もない、ただ冷えていく骸を抱え込むのに、意識の外から、呼ばわる声がする>>15。
見上げれば、見慣れた顔が、此方へ「やっちゃったんだ?」>>15などと声を掛けており]
…………は?
[存外、低い声が喉から漏れた。八重が何時からこの場を把握していたかは知らないが。それほどに軽い声を掛けられるほどに、此処で何が起こっていたか。「被害者」は。「加害者」は。どちらか認じているのかと、憤懣も顕な目線を、その目に向けた。]*
(16) 2017/04/09(Sun) 15時半頃
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[首筋に噛み付き、そのまま皮膚を、肉を、破り、半ば潰すように裂いていく。溢れ出す熱く甘い液体が口の中を満たし、喉を下る。
飛沫が口元を頬を染め、顎から首筋へ伝い滴る、普通ならば不快である筈のその濡れる感触は、甘さの内にあれば、何よりその雫こそ甘さそのものなのだと思えば、むしろ悦楽の一端であるようにも思えた。
身を捩る、服を握る、彼女のかそけき抵抗を感じた。感じながら、それも味わいの内に、その柔らかな肉を噛み千切り、ゆっくりと咀嚼して、呑み込んだ]
[甘い。
犀川君とは違う甘み。ケーキは皆、それぞれ、別の味に感じられる。それをおいても、今まで食べてきたケーキ達の中でも、彼女の味は何処かしら異質に感じられた。杏仁めいた味、その後味に残る、痺れのような、苦みのような、独特の、「棘」。
これが、彼女の、「フォーク」の部分なのかな、 なんて、 そんな事を、考えた]
…… ああ。
美味しいね。君も、やっぱり。
君はフォーク、でも、ケーキだから。
僕はただフォークだから。不味いんだよ。
不味いんだ、残念だけど。はは。
残念だったんだよなあ。
[力を失う彼女を一たび抱き留めてから、床に仰向けに寝かせる。声は彼女に何処まで聞こえていたか、関係なく、ただ独り言のように、たわいない冗漫を、零して]
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[場にそぐわない笑顔が苛立ちを掻き立てるが>>22、君がやったんじゃないの、と指摘されて改めて気付いたように、抱えたままの初野の身体を突き飛ばす。だらりと垂れた腕、けれどその先の指は、白くなるほどに未だ血塗れの鋏を握りしめている。]
ぐぇ……っ
[人を、殺した。いや違う、「フォーク」だ。 そう欺瞞を自分に言い聞かせながら、今更ながらの空吐きを繰り返す。嘔吐きと嗚咽が暫く響く間、八重はそこに居ただろうか。]
(24) 2017/04/09(Sun) 22時半頃
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…初野は、「フォーク」だった。先生と、多分、ギリアンも喰われた。
[荒い息の下、ベッドを指差せば、修道服に包まれた、今や半分ほどとなった肉の塊が見えるだろう>>4:37。それより前に犠牲になったギリアンは、あの巨体をほぼ食い散らかされたのか、部屋中に散らばる肉と脂と血の名残が残るばかりだが、此処がギリアンの部屋なら、ほぼ間違いはないだろう。
それだけ言うと、立ち上がる。
よく見れば八重の半面も血塗れであるが、この場において、何が正しいのかわからない、などと、ふわふわとした話に付き合う気には到底なれなかった。
…だからと言って、何をしたい訳でもなかったが。 ふらり蹌踉めく足で、扉を潜る。廊下の気配には、気付いていない>>18。]
(25) 2017/04/09(Sun) 22時半頃
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[彼女が落とした鋏を拾い上げる。拾い上げて、そのまま、彼女の襟元を少し乱すと、その鎖骨の半ば辺りに切っ先を突き刺した。
それからスラックスのズボンを探る、取り出したのは、ナイフ、犀川を殺したその刃、手によく馴染んだ凶器の形、]
[ああ、ワレンチナさん。
彼女の声だ。どうしたのかな。
「彼」に襲われた? 「仲間」に、やられた?
考えれば、遠く、
いい匂いがしてくるような、
そんな気がした。気のせいでも、
彼女がいい匂いなのは事実だ]
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危ない?なにが?
[扉の桟に手を掛け半分だけ振り返る。
もしかすると、足を躓かせる、そんな意味合いだったのかも知れないが>>31、「フォーク」を始末した今、この施設の中に今まで以上に危険な事があるなど思いもしなかった。続く八重の言葉を聞くまでは>>33。]
…なんで?
[いつ本当に死んでもおかしくなかった肉叢は兎も角、伊島が? 言葉にできない胸騒ぎを抱えながら扉を潜り抜けると、頭半分ほど高い位置から、いっそ憎々しげとも聴こえる声が落ちる>>32。]
(34) 2017/04/09(Sun) 23時半頃
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…殺したさ。何が悪い?
あいつ等が、あいつ等が居なけりゃ、こんな目に遭う事だってなかったんだ!お前だってそうだろ。そうやって家畜みたいに飼い殺されて、尻尾振ってさあ!かわいがられた?大事にされた>>3:61?はっ、そんなん、今から美味しくいただこうって獲物を大事に飼育してただけじゃないか!
[無遠慮に眺め回す視線に、反発するように、鬱憤を吐き出すように、八つ当たりそのもののように、無思慮な罵倒をたたきつける。]
おれは…おれは、違う、餌なんかじゃない…そうだ、外に、出なきゃ…
[叫ぶだけ叫び、まるで憑き物が落ちたかのように声のトーンが落とすと、ふら、と瑠東の隣を通り過ぎようとする。
右に持つ刃も目に入っていないのか。まるで無防備に。]*
(37) 2017/04/09(Sun) 23時半頃
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[罵声は、整わない息が示すように、そう長くは続かなかった。
「幽霊」と聴こえたが>>38、―まさに足取りは幽鬼のようなそれであったが―、その意味を考える事もできず、外に出る、その自らの言葉に前へ引きずられるように、そうだ、正面の鍵を確認しないと、いや、電話、外に、連絡はできないのか?、ぶつぶつと、瑠東の横を通り過ぎながらひとりごちる。
瑠東が何かを話しているのは聴こえた。それも半ば意識の外に、「殺しちゃうなんて」「フォークいなくなっちゃったかあ」自分の行ったそれを再度認識させるような言葉だけが耳に刺さり、寧ろ逃げるように脚を早める。
言葉が途切れた時はいっそほっとしたものだったが。]
「死ねよ」
[振り向くより早く、背に強い衝撃と、熱さが走った。]
(44) 2017/04/10(Mon) 00時頃
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お…ま…
[振り向きざまに、握りしめたままの、初野の血と脂に塗れた骨切鋏を振るうが、切っ先は届くことがあったろうか。]
おま…なんで…やっぱり、「フォーク」…
[「フォーク」?いや、「フォーク」は、初野は自分が殺した。2人居た?まさか。でも。ごぶり、と口元から何かが溢れた。熱い。いつもの生温い吐瀉物ではなく、それは鮮烈な程赤く。 瑠東の切っ先は、肋骨の合間を縫い、肺を貫通していた。
混乱した表情は、成長を屈めた体躯の、いっそあどけなささえ見せたかもしれないが、次の瞬間、憎悪に塗り潰される。
「フォーク」だろうと。「ケーキ」だろうと。殺される前に、殺さなければ。 伸ばす腕。こいつ、こんなに背が高かったっけ…?
崩れていくのは自分の脚。そうして床に倒れて、血溜まりを広げながら、細い息を、細待っていくだけの息を、ただ漏らしている。]**
(47) 2017/04/10(Mon) 00時頃
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[いい匂いだなあ。
美味しそうだなあ。
そんな散漫を、頭に浮かばせながら]
[思い出していた。
「始まり」とはまた別の、昔の記憶を。思い出していた。彼女の腹を、手術でもするように切り開き、抉り出した臓物に噛り付きながら。思い出していた、――どうして此処に、彼女が問うた、それにつられたように。
「フォーク」となってから、男は何人もの「ケーキ」を食べてきた。他の同類と比べれば、恐らく自分はやりやすい境涯にあったのだろうと思う。ケーキは希少だが、それでも多数のファンの中にはやはり一定数は見つかるものだったし、自分には演技という鎧が、立場という盾が、金という補強が、あった。
連続殺人犯、シリアルキラー、
実態としてはそういったものになっていたのだろう、男自身は一にも二にも、とにかくフォークなのだという自意識と、フォークだから当たり前なのだという、一瞬極まった許容ばかりしか、抱いていなかったが。
それが終わったのが、五年前だ]
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