244 原罪の伽藍テーブル
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
[赤。甘い匂いなんてかけらもしない、血鯖の匂い、己の血の匂い。己の転がった左手。切れた、抉れた穴。肘の先で切った、噛り抉った、残骸の左手。
広がる赤、いたみ、感じる中で、
フォークが、
呉羽 流樹 という名の
フォークが 赤く 染まっていた]
[そうして食べてみた結果は、
やっぱり駄目だった。
僕は不味かった。当たり前だ。僕はフォークだから。そもそも美味しかったとして、自分を食い尽くしたってしようがないだろうに。思うと、おかしくて、馬鹿馬鹿しくて、我ながら愉快過ぎて、出血で意識が失われそうになるぎりぎりのところまで、僕は笑い続けていた。
僕はそうして、「フォークに襲われたかわいそうなケーキ」になった。本当を知るのは、僕自身以外には、いなかった]
[そう、思い出しながら、口を拭い、
右の肩口にナイフを突き立てた。
あの日のように、自分で自分を、害した]
[噎せ返るような赤。甘い、ラ・フランスの、爽やかな匂い。舐めて、飲み下して、味わいたい、浮かぶ欲望は、だが表層に上がる事はない]
[焼ける香ばしい匂いは、
まさにケーキの、例えるならばタルトを思わせた]
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る