244 原罪の伽藍テーブル
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―― 屋上→階段 ―― [一歩一歩、段を踏みしめながら瑠東は「可哀そう」を反芻していた。 かわいそう。可哀そう。 繰り返した言葉を、8畳間の価値観がかみ砕く。たしかに、かわいそうなのかもしれない。けれどそこには施設職員ら――もとい、人間が使う「かわいそう」の意味は含まれていない。
玲は失った小指も、左指も、後悔はしていなかった。 皮膚がなくなった腹部も、胸部も。大腿部もだ。 見た目を損なった、とは思っている、 不運だったと思っている、けれど 今の状態で最善を見つけられればそれでいい、 見つけてそれで、こんどこそ、まんぞくできれば]
っと、 まだ食堂混んでるかな 面倒くさ……
[食器類を戻さなければいけない、けれど人と対応するのは面倒くさい。 狭間で眉をひそめた瑠東は、どこか時間をつぶそう居慣れぬ身で、廊下を歩いた]
(6) 2017/04/02(Sun) 02時頃
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―― 廊下 ―― [赤褐色が汚してた名残もなく、廊下はつやつやと、洗われたての顔をしてそこにあった。 ちょうど談話室の扉から出てくる人影を、その人物を識別して、瑠東は食器トレイを右手に持ち、左手を上げる。いつものように見かけだけは人当たりの良い笑みを作り]
掃除婦さん! ねえ もしかして ししむらさんのやつ掃除したんですか
俺がごはん食べる前まで血みどろだったのに すごいな、おつかれさまです
[掃除婦。 伊島が掃除を行っているのを見たときから、瑠東は彼女をそう呼ぶようになった**]
ししむらさん、大丈夫でしたか? 今日は一層キまってたみたいだったけど
(16) 2017/04/02(Sun) 03時半頃
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―― ―― [ここにきたとき、一度だけ夢を見た。 入所して数日もたたない頃、 幾日も、幾年も過ごした場所と 同じくらいの時間をともに過ごした相手の夢だ。]
やめて やめ――、っ ……
誰のおかげでまともに生きられると思って
ごめんなさ、い ごめんな おれが、悪かったです、 おれが
勘違いしてんじゃねぇぞ 糞が ぬるいことするなよ こんなんじゃ足りないよ 足りるわけないだろ馬鹿か?
(21) 2017/04/02(Sun) 11時半頃
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なあ、でも 俺はお前のこと好きだよ 俺だけが、お前のこと認めてやれる
わかった? わかってるよな
――――いいよ、おいで 利口な良い子にはご褒美あげるよ
[夢はいつも同じところで終わる。]
(22) 2017/04/02(Sun) 11時半頃
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[口端を吊り上げて笑う男の顔が見えて、そして、 朝、寝台の上にいる自分に気づく。
この場所は足りないものだらけだ。ばかでかいぬいぐるみもない、朝ごはんを持ってくる誰かもいない。それなのに、要らないって言った計算用のドリルだけ置いてかれる。 狭い部屋は、ものが少なくてなにもないのだけが目に入る。足りない。]
――……、はー…… 最低
[こんなところで半年も過ごしたらきっと、不抜けた野郎になってしまう。せっかくつけた筋肉も、綺麗にした髪の毛も、全部全部、脂っこいごてっとした、最悪の糞みたいなものになるんだ。 寝起きからいらいらして、むかむかして最低だった。シーツをかぶりなおして丸くなった。糞みたいなやつらに嘘でも笑いかけてやる気分になんて、なれるはずもない。
そう思ってその日一日、気分が悪いと部屋にいた。]
(23) 2017/04/02(Sun) 12時頃
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[瑠東が部屋に籠ったのは、入所後幾日もたたない、その一日だけだった。
翌日からまた、つまらないと言いたげなかんばせの上に笑みの形に歪んだパーツを載せて、時折不愉快を隠し切れずに。瑠東は、そうやって施設で過ごす時間を、あるいは「穏やか」な「平和」を強制された、中身のない時間を、受け流し始めた*]
(27) 2017/04/02(Sun) 12時半頃
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[瑠東は、伊島の浮かべる笑みが嫌いではなかった。犬猫のような愛らしさーーとは、本人はおろか誰にも告げたことはないが、その種の好ましさを多少なりとも抱いて、多少の侮蔑を持って彼女を掃除婦と呼ぶ。伊島が嫌がる素振りもないことを知ってなお。]
ああ、そうだったんだ いつも通り綺麗だったから、掃除婦さんがやったんだと思いました
うん、さっき会ったときちょっと手伝ってあげたんです それで余計にトんだみたい でも食堂にいったなら良かった ししむらさんのご飯リクエスト伝えてきたんです 間に合ってるといいな
掃除婦さんは、ご飯食べたんですか?
[差し出された手、瑠東は違和感なくトレイを乗せた。それに対する礼はないまま、新たに話を続け**]
(30) 2017/04/02(Sun) 14時半頃
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[>>37かち合う視線が途切れたのを、笑んだ形に固定された眼差しが追う。犬猫のような愛嬌が消えたのを瑠東は認めて、ついだ、瞬間鋭さを変える瞳に、紡がれた言葉に、いっそう目元を歪なものに変えた。薄ら紫の奥に、愉快がる色。]
あ、それ俺です 食堂まで続いてた血の跡 汚したとばかり思ってたんですけど
良かったぁ 掃除婦さんの役に立ったんだ
まっすぐししむらさんのところに行けたなら はは、俺のおかげですね 血が渇かないうちにたどり着けて、本当、よかった、ね
[伊島の文意をすり替えて、瑠東の言葉は舌先に乗る。 言葉以上の意味を含んだような音は如何にも重そうに、舌の上で転がされ、突き落とされる。 落ちる先は汚れのないリノリウム。 ぬらと濡れた鮮血が好きなのだろう――掃除がしやすくてよいことだ――そんな、意味がどうとも取れる玉虫色に代わるのは、笑う口端に毒がのるからか]
(41) 2017/04/02(Sun) 18時半頃
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そんな、掃除婦さんがそこまで面倒見なくてもいいんじゃないですか ししむらさんだって、まあ……長くいるんですよね 俺みたいに食堂わからないほど馬鹿じゃないでしょ ――それに、あの人きっと掃除婦さんになんにも返さないですよ
[肉叢本人がまさに迷子だと知らない口で囀り 続けて、不愉快をわき起こす笑い声を滲ませた]
それとも、お世話するのが好きなタイプ? はは、そんなことしなくても ここの人たちは認めてくれるんじゃないですか
『掃除婦さんは、ここにいていいんだよ』ってさ**
(42) 2017/04/02(Sun) 18時半頃
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トレイルは、伊島の反応を伺い待つ眼差しは、本心のわかりにくいうすら紫**
2017/04/02(Sun) 18時半頃
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勘違いだなんて、そんな 謝られることなんて ないですよ
[>>47初野に正直だと言われた時と同じく当たり前だとばかりに笑みの形は大きくなった。 屋上では「いつか」――到底こないようにも思えた――の約束が増え、ここ談話室前の廊下で、対する伊島の頬が染まった。瑠東は、どちらもの時も同じように三日月を作って見せ、言葉の響きだけは穏やかに笑ってみせる。返答に抱いた少しの失望など載せずに。
事実、きっと、勘違い>>64などではないのに。
少し悩むような間をあけて、瑠東は空いた手を持ち上げた。 果実を掴んだほうでない、人工物が付属した左手を持ち上げ、――伊島の頭部でも撫でようとしたのだろう。謝罪には、自分の非を認める言葉には、その受容をもって返すべき――それが、8畳間の価値観だから]
(71) 2017/04/02(Sun) 23時頃
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[けれど、伊島に触れることはなかった。 >>65繰り返された疑問符が、それこそ8畳間の価値観にそぐわないものだからだ] うん? そういうものでしょ? なにももらえないなら なにかする意味ないじゃないですか
えっと、面白いから、触ってみるし つまんないなら、触っても意味ないし
――、えっと、だから、 返ってくるものがないと、食われっぱなしで、 ダメ、じゃないですか
[持ち上げた左手が頬を掻く この時ばかりは常日頃潜む不快の色はなく、表情には困惑が多分に載った。 日頃質問することのほうが多い瑠東には改めて「話す」ことは不得意の分野で、返答には多少の空白や、言葉足らずがにじむ*]
(73) 2017/04/02(Sun) 23時頃
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[それから瑠東は、言葉にするのを諦めるかのように明確に眉を寄せ、やにわに髪の毛を搔きまわした]
うまく言えないな
なにも返されなくていいなら それこそ 食いつくされちゃいますよ
フォークだろうが、 ケーキだろうが、人間だろうが、 誰にだってあげるだけでいいなら 本当に「食い物」じゃないですか すっげえ もったいない生き方してきましたね
はは、食い物だったら、掃除婦さん小さい体だからすぐなくなっちゃうそう ――むしろ、よく躰なくさずここにきましたよねぇ
[言葉にすることが不得手なのか、紡がれる音が増えるにつれ、もどかしそうな、不愉快そうな、蔑むような、言葉にする事態を嫌がるように、瑠東は顔を顰める。]
(110) 2017/04/03(Mon) 01時半頃
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[事実、自らを暴くかのように培った価値観を口にするより、他人を暴くことのほうが、瑠東には好ましいもの。そんな会話を自ら零したこと自体を嫌がるように、会話の結びは唐突に訪れた]
俺には到底無理な生き方だと思うけど
まあ、掃除婦さんがいいなら、 俺には関係ないことなんで
その調子で、掃除頑張ってくださいね じゃあ
[「その調子で」。その言葉の中に、 「食い物として、その人生を頑張って。」 そんな棘を織り交ぜて、日頃見せないほどの、不機嫌さを表情にありありと乗せて、瑠東は踵を返した**]
(111) 2017/04/03(Mon) 01時半頃
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[>>124困惑が彩った伊島の表情を、常の瑠東なら殊更眦を緩ませて、言葉を失った彼女の空白を埋めるように柔らかな声色を連ねたろう。 けれど、瑠東は不機嫌を背負い歩みだし、背後の>>125走り出す音にも瑠東の表情が和らぐことはなかった]
―― 食べられるのは、ダメでも、いい ってなんだよ
俺やだ 絶対やだ無理 愛してくれないのに 食わしてやるって なにそれ 無理なんですけど っは、 無理無理 タダ食わせてやるほど安くねぇっての
[ひとり繰り返した、>>115受容するような伊島の言葉。一層、眉が険しくなっていく。苛立ちの源は、彼女自身でなど、決して、ないのに。
もう一度、ぐしゃぐしゃとウェーブがかった茶髪が踊る。踊って、それから。]
(138) 2017/04/03(Mon) 20時半頃
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あー …… やだ やだ 間違えた、くそ 言わなきゃよかった 言わなきゃ あぁ、もう
[行動は突然だった。
一、二度。 続けて、廊下の壁を、脚を伸ばし、踵で蹴りつけた。 。 鈍い衝撃は、微かな振動音になって壁伝いに走る。
蹴りつけた姿勢のまま、 カフェ・モカ色の踊ったまま、本当は蹴るべきものはそれでないと言いたげな目をして]
おっもしろくねぇの
(139) 2017/04/03(Mon) 21時頃
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トレイルは、ペラジーの捨てたトレイのことを知れるのは、きっと、もう少し後のこと
2017/04/03(Mon) 21時頃
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―― → 自室 ―― [なにもないと知っていても、瑠東はそこに戻る。 戻って、けれど、なにをすることもない。
どこかで声が聞こえる。 誰かが話している。 それはすべて瑠東には関係ない誰かでしかない。 ここには瑠東のためのだれかもいなければ だれかのための瑠東でもなく、 それがこの部屋を余計に広くさせた。
寝台に横になって、寝台の上と下の違いを考え、 なにも違いがなくなってしまったとの結論に至った。 瑠東はその考えに多少満足し、機嫌を直して、つまらなく思って、*欠伸をした*]
(184) 2017/04/04(Tue) 00時頃
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